アミノ酸を摂れる食べ物とは?必須アミノ酸の種類や役割も解説
毎日バランスのよい食事を摂ることは、健康維持のために欠かせません。特にアミノ酸は重要な栄養素です。
この記事では、自分や家族の健康維持のための食事を用意したいと考える人に向けて、アミノ酸の基本や、必須アミノ酸の種類と役割、効果的に摂るためのポイントなどを解説します。ぜひ役立ててください。
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アミノ酸の基礎知識
アミノ酸の基本について、以下で解説します。
アミノ酸とは
アミノ酸は、自然界に数百もの種類が存在する有機化合物です。人体では、免疫細胞の合成や免疫抗体の材料になったり、成長ホルモンの分泌を促したり、エネルギーを生み出すサポートをしたりと、さまざまな働きをします。
特に関わりが深いのが、三大栄養素のひとつであるたんぱく質の合成です。人体のたんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されており、筋肉や臓器、皮膚、毛髪などの材料となります。また人体には、約10万種類のたんぱく質があるとされています。
肉や魚などのたんぱく質が含まれた食品を摂ると、体内で消化・分解されてアミノ酸やペプチドになります。これらは吸収された後、再びたんぱく質に合成されるほか、体内でさまざまに機能します。
必須アミノ酸と非必須アミノ酸の違い
アミノ酸には「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」があります。
必須アミノ酸は体内で合成できないため、食事から摂取する必要があります。一方、非必須アミノ酸は体内で合成できるアミノ酸です。
人体のたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、11種類は体内で合成できる非必須アミノ酸です。一方でバリンやロイシンなど9種類は、必須アミノ酸に分類され、食品からの摂取が欠かせません。
ペプチドとは
アミノ酸と混同されるものにペプチドがあります。ペプチドは、アミノ酸が数個つながったもので、たんぱく質よりも分子が小さいため、消化・吸収されやすい状態です。
一般的に2個から50個程度のアミノ酸がペプチド結合したものを指します。分子が小さいため、たんぱく質よりも吸収されやすく、吸収速度はアミノ酸に匹敵します。
なお「コラーゲンペプチド」や「ホエイペプチド」などは、たんぱく質であるコラーゲンやホエイを、より吸収しやすい状態に加工したものです。
アミノ酸スコアとは
アミノ酸スコアは、たんぱく質の栄養価を示す指標です。食品に含まれている必須アミノ酸がどれくらい満たされているかで算出され、満点は100となります。100に近い数値であるほどバランスがとれた良質なたんぱく質といえます。
9種類の必須アミノ酸のうち、もっとも不足しているアミノ酸の数値がアミノ酸スコアになります。全てがバランスよく含まれていることでアミノ酸スコアは高くなり、体内で十分なたんぱく質が合成されます。
必須アミノ酸の種類と期待できる効果・役割
必須アミノ酸は9種類あり、それぞれに特徴と体内での役割があります。
イソロイシン
イソロイシンは、成長を促進し神経機能をサポートする必須アミノ酸です。血糖値の上昇を抑制する効果も期待されており、血管拡張作用や肝機能向上にも関わります。ロイシンやバリンとともに分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれ、筋肉のエネルギー源としても重要な役割を果たします。
ロイシン
ロイシンは、運動パフォーマンスを改善し、筋肉量を維持する必須アミノ酸です。筋たんぱく質の合成を促進し、血液中の窒素バランス調整にも関わります。体内で筋たんぱく質合成を誘導する役割を持ち、基礎代謝を高める効果があります。
バリン
バリンは、筋肉の強化と疲労回復効果が期待される必須アミノ酸です。成長促進や血液中の窒素バランスの調整、肝機能向上にも働きかけます。分岐鎖アミノ酸(BCAA)の一種として、筋肉を修復する働きがあります。
ヒスチジン
ヒスチジンは、体内でヒスタミンに変換され、交感神経を刺激する必須アミノ酸です。集中力・記憶力を高める効果があり、抗酸化作用もあります。ヘモグロビンや白血球の生成にも関与し、成長に関わる重要なアミノ酸です。
リシン
リシンは、脂肪燃焼効果と栄養バランス改善に役立つ必須アミノ酸です。カルニチン生合成の原料となり、身体組織の修復や成長にも関わります。穀物には含まれにくいアミノ酸であるため、動物性食品や大豆製品と組み合わせて摂取することが重要です。
メチオニン
メチオニンは、脂肪燃焼を促進し、免疫力向上やコレステロール分解を促進する必須アミノ酸です。体内でグルタチオンやタウリンに変換されます。硫黄を含んだ含硫アミノ酸であり、肝機能改善にも関わります。
フェニルアラニン
フェニルアラニンは、脳内でノルアドレナリンやドーパミン生合成の材料となる必須アミノ酸です。これらの神経伝達物質により、思考力向上や記憶力向上が期待できます。また、精神高揚やうつ症状の改善に関わることも報告されています。
トレオニン
トレオニンは、胃炎改善作用を有する必須アミノ酸です。代謝促進により肝臓への脂肪蓄積を防ぎ、脂肪肝を予防する効果も期待されています。筋緊張の抑制作用もあり、成長促進にも関わります。
トリプトファン
トリプトファンは、体内でナイアシン、脳内でセロトニンの原料となる必須アミノ酸です。メラトニンを通じた体内時計の調整と睡眠サイクルの正常化に関わります。セロトニンには寝つきをよくする効果や精神を安定させる効果があります。
必須アミノ酸不足のリスク・デメリット
必須アミノ酸が不足すると、健康面でさまざまな影響が生じる可能性があります。たとえば免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなる恐れがあります。これは、たんぱく質不足により免疫細胞が正常に生成されなくなるためです。
また、薄毛や髪質の悪化、肌荒れといった外見にも影響します。さらに、筋肉量の減少により、基礎代謝が低下し、脂肪が蓄積しやすくなります。必須アミノ酸は体内で合成できないため、バランスのとれた食事から適切に摂取することが重要です。
必須アミノ酸を食べ物で効果的に摂る3つのポイント
効果的に必須アミノ酸を摂るための重要なポイントを解説します。
毎日3食きちんと食事をする
アミノ酸を含むたんぱく質は、一度に多くの量を摂取しても代謝がうまくできません。食事ごとに分けて摂取したほうが効率がよいとされています。必須アミノ酸を上手に摂るためには、まずは毎日3食きちんと食事をすることが有効です。3食または補食を含めた4~5回程度に分けて摂ることで、体内での利用効率が向上します。
複数の食材・食品を組み合わせる
アミノ酸は種類により特性が異なるため、複数の食材を組み合わせることで効果を高められます。たとえば、朝食にパンだけではアミノ酸スコアが51と低くなりますが、卵やチーズ、ヨーグルトを追加することでアミノ酸のバランスが改善されます。動物性と植物性のたんぱく質をバランスよく摂取することが重要です。
アミノ酸スコアが高い食材・食品を選ぶ
アミノ酸スコアは100が満点で、100に近いほどバランスがとれた良質なたんぱく質といえます。アミノ酸スコア100の食材・食品を意識的に選べば、自然とバランスがとれた食事になります。次の項目では、必須アミノ酸が豊富でアミノ酸スコア100の食べ物を具体的に紹介します。
おすすめ!アミノ酸スコア100の食べ物
アミノ酸スコア100、または100に近い食べ物を意識して摂ると、効率よくアミノ酸を摂取できます。以下の表では、アミノ酸スコアが高い食品を紹介します。
アミノ酸スコアが高い食べ物早見表
代表的な食べ物に肉類や魚介類、乳製品がありますが、野菜のなかにもアミノ酸スコアが高いものがあります。
食品 | アミノ酸 |
---|---|
鶏肉(もも) | 100 |
豚肉(ロース) | 100 |
牛肉(もも) | 100 |
真アジ | 100 |
カツオ | 100 |
サケ | 100 |
鶏卵 | 100 |
牛乳 | 100 |
チーズ | 100 |
大豆 | 100 |
豆腐 | 100 |
玄米 | 100 |
じゃがいも | 100 |
りんご | 100 |
精白米 | 93 |
キャベツ | 95 |
トマト | 85 |
アーモンド | 78 |
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毎日3食、バランスのよい食事を用意するのは難しいものです。栄養計算や食材選び、調理の手間を考えると、継続することは容易ではありません。
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まとめ
アミノ酸は人体に欠かせない重要な栄養素で、特に必須アミノ酸は食べ物からの摂取が必要です。効果的に摂取するためには、毎日3食きちんと摂り、複数の食材を組み合わせて、アミノ酸スコアの高い食べ物を選ぶことがポイントです。
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