高齢者向けのたんぱく質レシピ|摂りたい食材と含有量も紹介
高齢者にとって、健康な体を維持するためには「たんぱく質の摂取」が欠かせません。しかし、年齢とともに食欲が落ちたり、食事のバランスが偏ったりすることで、必要なたんぱく質が十分に摂れていない人も多くいます。
この記事では、高齢者に必要なたんぱく質の量や不足したときの影響、日常で取り入れやすい食材やレシピまで、わかりやすく解説します。ぜひ役立ててください。
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たんぱく質の役割
高齢者が筋肉をつけるためには、たんぱく質を摂取することが重要です。たんぱく質には、代謝の機能を調整する、自己免疫を高める、脳の発達や機能を助けるなどの大切な役割もあります。
また、運動は筋肉量や筋力を高めるうえで効果的ですが、空腹の状態で行うとエネルギーが不足し、かえって筋肉が分解されてしまうおそれがあります。運動前後にたんぱく質をしっかり摂取することで、筋肉の合成を促し、より効率的に筋力を高めることが可能です。
アミノ酸・ペプチドとの違い
一般的に、アミノ酸が2〜数十個つながったものを「ペプチド」といい、それ以上結合したものを「たんぱく質」と呼びます。つまり、たんぱく質はアミノ酸の集合体といえます。摂取したたんぱく質は、体内でペプチドやアミノ酸に分解され、吸収されます。
高齢者のたんぱく質適正量は?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、高齢者(65~74歳)のたんぱく質の摂取推奨量は、男性で1日60g、女性で1日50gとされています。1日3食に分けて摂る場合、1食あたりおよそ20gのたんぱく質を摂取するのが目安といえます。
参考:「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
腎機能低下の方は注意
腎機能が低下している場合は、たんぱく質の摂取を制限されることがあります。たんぱく質は体内で吸収された後、最終的に尿素窒素(BUN)として排出されるため、腎臓に負担をかける可能性があるためです。年齢や体格、腎機能の状態によって適切な摂取量は異なるため、医師や管理栄養士に相談することが大切です。
たんぱく質が不足するとどうなる?
たんぱく質が不足すると、筋力が低下したり、疲れやすくなったりします。以下で、それぞれについて詳しく解説します。
筋力が低下する
筋肉をつけるために必要なたんぱく質が不足すると、筋力不足や体力低下につながります。体力が低下すると外出の頻度が減り、他人とのコミュニケーションや日光を浴びる時間も減少するため、ビタミンD不足や精神面への悪影響が生じる可能性があります。
また、筋肉量が減少して基礎代謝が落ちると、摂取したエネルギーを消費しにくくなり、同じ食事量でも体に脂肪がつきやすくなるため、注意が必要です。
疲れやすくなる
たんぱく質が不足すると、ドーパミンやセロトニンが減少し、体の細胞機能が衰えやすくなります。その結果、疲れがなかなか取れず、日中にだるさや眠気を感じやすくなるため、注意が必要です。
たんぱく質が多く含まれる食材とは
たんぱく質が多く含まれる食材は、肉類や魚介類、大豆製品、牛乳・乳製品など、さまざまです。以下で、文部科学省の食品成分データをもとに詳しく解説します。
肉類
肉類は、種類や部位により異なりますが、多くのたんぱく質を含む食材です。以下は、肉類に含まれるたんぱく質の量(成分量100gあたり)です。
魚介類
魚肉のたんぱく質は、アミノ酸の評価指標である「DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)」が高い傾向があります。消化吸収されやすいため、積極的に摂ることをおすすめします。以下は、魚介類に含まれるたんぱく質の量(成分量100gあたり)です。
大豆製品
大豆には、植物性たんぱく質が豊富に含まれています。以下は、大豆製品に含まれるたんぱく質の量(成分量100gあたり)です。
参考:食品成分データベース|文部科学省
牛乳・乳製品
牛乳や乳製品は、調理しなくてもよく、手軽にたんぱく質が摂れる食材です。以下は、牛乳・乳製品に含まれるたんぱく質の量(成分量100gあたり)です。
たんぱく質はさまざまな食品を組み合わせて摂る
たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されており、食品ごとに含まれるアミノ酸の種類やバランスが異なります。肉や魚、卵などの動物性たんぱく質は必須アミノ酸を多く含み、豆類や穀類などの植物性たんぱく質には不足しがちなものもあります。そのため、どちらか一方に偏らず、複数の食品を組み合わせて摂ることが大切です。
また、主食・主菜・副菜をそろえた食事を心がけることで、筋肉を維持しながらエネルギーをしっかり確保できます。とくに高齢者は食が細くなりやすいため、少量でもたんぱく質を効率よく摂れる工夫を意識しましょう。
高齢者におすすめのたんぱく質レシピ
たんぱく質を効率的に摂るためには、レシピを知っておく必要があります。ここでは、高齢者におすすめのたんぱく質レシピを3つ紹介します。
白身魚の野菜あんかけ
白身魚はやわらかく、高齢者でも食べやすい食材です。野菜をたっぷり加えることで、栄養バランスのとれた一品になります。ここでは、白身魚の野菜あんかけの作り方を紹介します。
■材料(2人分)
(A)下味
(B)あん
■作り方
1. 白身魚は(A)で下味をつけ、5分ほどおいて汁気をきり、片栗粉を薄くまぶす
2. ねぎは5cm長さに切り4つ割り、しめじはほぐし、にんじんは短冊切り、さやえんどうは筋を取って斜め半分に切る
3. フライパンにサラダ油を熱し、白身魚を入れて油をかけながら焼き、器に盛る
4. 同じフライパンにごま油を熱し、野菜ときのこをかたい順に炒める
5. (B)を加えて煮立たせ、水大さじ1に片栗粉小さじ2を溶いて加え、とろみをつけて(3)の魚にかける
豆腐ハンバーグ
豆腐やひき肉は、たんぱく質が豊富な食材で、やわらかく高齢者も食べやすいのでおすすめです。ここでは、豆腐ハンバーグの作り方を紹介します。
■材料(2人分)
■作り方
1. 豆腐を電子レンジ(600W)で2分加熱し、水気を拭き取る
2. じゃがいもを5mm幅に切り、ラップをして電子レンジで3分加熱する
3. ボウルに豆腐、ひき肉、玉ねぎ、ほんだしを入れて混ぜ、小判形に成形する
4. フライパンに油を熱し、両面を焼いてからフタをして3〜4分蒸し焼きにする
5. 同じフライパンにケチャップとソースを入れて軽く煮詰め、ハンバーグにかける。好みでじゃがいもとパセリを添える
ホワイトシチュー
鶏肉や牛乳は、たんぱく質をしっかり摂れる食材です。ホワイトシチューは野菜も一緒に摂れ、煮込むことで具材がやわらかくなるため、高齢者にも食べやすい料理です。ここでは簡単な作り方を紹介します。
■材料(5皿分)
■作り方
1. カリフラワーは小房に分けてゆでる。鶏肉は一口大、玉ねぎとじゃがいもは1.5cm角に切る
2. 鍋にサラダ油を熱し、鶏肉・玉ねぎ・じゃがいもを炒める。水を加えて沸騰させ、あくを取り、弱火〜中火で約10分煮込む
3. 火を止めてルウを入れ溶かし、再び弱火でとろみがつくまで約5分煮る。牛乳を加えてさらに5分ほど煮込み、カリフラワーを加えてひと煮立ちさせる
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ごはんと一緒に食べることで、1日に必要なたんぱく質とエネルギーの約3分の1を摂取でき、食欲が落ちやすい高齢者の栄養補給にも役立ちます。
まとめ
高齢者が健康を維持するためには、たんぱく質を意識的に摂ることが大切です。肉・魚・大豆製品・乳製品などをバランスよく組み合わせることで、効率的に摂取できます。白身魚の野菜あんかけや豆腐ハンバーグなど、やわらかく食べやすい料理もおすすめです。
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