家族が高齢になり急に食欲不振になった、原因がわからず不安という人も多いのではないでしょうか。 食事量の変化は、体調や生活の質に大きく関わるため、心配になるのも無理はありません。
この記事では、高齢者が食欲不振になった場合のリスクや食欲不振になる原因、対処法、注意点などについて解説します。 高齢の家族が急に食欲不振になり心配している人は、ぜひ役立ててください。
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食欲不振とは?

食欲不振とは、食欲が湧かない状態を指します。 通常は、食事を長時間とらないと血糖値が下がり、胃の収縮による刺激で脳の視床下部が働き、空腹を感じます。 一時的な食欲不振であれば大きな問題はありませんが、長く続くと低栄養状態に陥るおそれがあるため、注意が必要です。

特に高齢者の場合、周囲が変化に気づきにくいこともあり、基礎疾患の初発症状として現れるケースもあるため、 気をつけなければなりません。

高齢者が急に食欲不振になったら?続いた場合のリスク

高齢者の食欲不振が長引くと、低栄養状態となり、筋肉量や骨量が減少します。 その結果、転倒しやすくなり、骨折などのケガをしてしまいます。 さらに、高齢者はケガが長引くと、寝たきりになるリスクが高まるため、十分な注意が必要です。

また、食事量の低下に伴って水分不足が生じると、脱水症状になる危険性もあります。 そのため、早い段階で栄養状態を改善するように心がけましょう。

高齢者が急に食欲不振になる原因

高齢者が急に食欲不振になる背景には、加齢に伴う身体機能の変化や心理的要因、病気や薬の影響など、 さまざまな原因があります。ここでは、高齢者に多くみられるおもな原因について解説します。

消化器官などの内臓機能の低下

加齢により、胃や腸などの消化器官の機能が低下すると、食べ物を消化・吸収する力が弱まり、食欲不振に陥りやすくなります。 胃もたれや消化不良、便秘が起こるほか、胃潰瘍や胃炎、逆流性食道炎などの疾患を引き起こす可能性があります。

さらに、早く満腹感を覚えることで食事量が減り、水分や食物繊維の摂取量も少なくなります。 このような状態の継続は慢性的な便秘を招き、食欲の低下を繰り返す悪循環に陥りかねません。

噛む力・嚥下(えんか)機能の低下

噛む力や嚥下機能(飲み込む力)の低下も、高齢者が急に食欲不振になる原因のひとつです。 高齢になると、噛む力や嚥下機能(飲み込む力)が低下し、食欲不振につながりやすくなります。 噛む力や嚥下機能が低下すると、固いものなどを避けるようになり、食事が進まなくなるためです。

さらに、食べ物を飲み込みにくくなったり、むせることが増えたりすると、食事が負担となり、食欲が低下します。 その結果、食事に苦痛を感じるようになり、食事の楽しみが減ってしまうでしょう。

味覚・嗅覚・視覚の低下

味覚・嗅覚・視覚の低下も、高齢者が食欲不振になる原因として挙げられます。 加齢により味覚や嗅覚が低下すると、食事をする意欲が減り、食欲不振になりかねません。 おいしく感じられない、何を食べても味の変化がわからないといった状態になります。 さらに、視覚が低下すると、食べ物の色などが認識しにくくなり、食欲不振につながるでしょう。

ストレスなどの心理的要因

ストレスなどの心理的要因も、食欲不振につながります。 高齢になると、配偶者や親しい友人の死、子どもの独立、外出の機会の減少などにより、孤独感や疎外感を抱える人も少なくありません。 ストレスを抱えると自律神経が乱れ、摂食中枢の機能が低下するため、食欲不振につながる可能性があります。

活動量・運動量の低下

高齢になり筋肉量や体力が減ると、外出の頻度が低くなり、1日の活動量が減少します。 活動量が少ないとエネルギーが消費されず、空腹を感じにくくなります。昼食をとらず、1日3食から2食に減らす人も少なくありません。 普段の食事量が減って食が細くなり、さらに食べにくくなる悪循環に陥ることもあるため、注意が必要です。

病気の影響・薬の副作用

さまざまな病気が原因で、食欲不振が引き起こされる場合があります。 例として、糖尿病や胃炎、胃潰瘍、心不全、がん、腎臓病、甲状腺機能低下症などが挙げられます。 また、服用している薬の副作用によって、食欲不振となる場合も少なくありません。 鎮痛剤や抗生物質、強心剤、抗うつ薬、認知症治療薬、抗がん剤などは、食欲が低下する副作用がみられる薬です。

高齢者の急な食欲不振への対処法・改善策

高齢者の急な食欲不振を改善するためには、無理に食べさせるのではなく、食事の内容や環境を見直す必要があります。 ここでは、日常生活のなかで取り入れやすい対処法や改善策について解説します。

調理方法や盛り付けに工夫を加える

高齢者の食欲不振への対処として、本人の噛む力や嚥下機能に合わせた調理が重要です。 食材を細かく切る、煮込んでやわらかくする、とろみをつけるなどの工夫により、食べやすくなります。 また、旬の食材を取り入れたり、料理の彩りを豊かにしたりする工夫で、食欲を高めることもできます。 一度に多く食べられない場合は、量を控えつつ品数を増やして栄養バランスを整えることが大切です。 盛り付けの際は、量を少なめにして、食事へのプレッシャーを与えないようにしましょう。

食事の環境を改善する

食事の環境を改善するのも、高齢者の食欲不振への対処法のひとつです。 食事の時間を決めて規則正しくすることで、生活習慣の改善が図れます。

さらに、食事の際に家族や友人と食卓を囲んだり、ランチョンマットやお皿にこだわったりして、 食事をより楽しめる環境を作ることも重要です。気分が明るくなる音楽を流したり、 家族や友人と食卓を囲む機会を増やしたりする方法も有効です。

好きな食材や食べやすいものを用意する

本人の好きな食材や一品を取り入れたり、食べやすく消化しやすいものを準備したりすることも効果的です。 例えば、魚・肉・果物などの缶詰、1人分の惣菜、鮭フレークやそぼろといったたんぱく質食品など、 手軽に栄養を補えるものが挙げられます。塩分を減らすためには、コショウや出汁などの調味料を工夫して取り入れましょう。

また、あらかじめいくつかメニューの候補を伝え、本人に選んでもらうようにすると食事への意欲を高められます。

口腔ケアは食欲不振の改善につながる

適切な口腔ケアが、食欲不振の改善につながります。 一方、口腔ケアが不十分だと、口のなかで菌が繁殖し、歯周病や虫歯を引き起こすほか、 味覚の低下につながるおそれがあるため、注意が必要です。

口腔ケアは、口のなかを清潔に保てるため、口腔機能の維持や改善に役立ちます。 さらに、嚥下機能の向上が期待できることから、誤嚥性肺炎のリスクも減らせます。

食欲不振の高齢者への対応で注意すること

食欲不振の高齢者に、食べることを繰り返し促したり、残してしまったときに指摘したりすることは避けましょう。 プレッシャーを与えてしまうと負担となり、さらに食欲不振の状態が悪化する可能性があるためです。 低血糖や低栄養は危険な状態で注意が必要ですが、過度に干渉せず、見守るようにしましょう。

本人の状態によっては、訪問看護やデイサービスを活用するのも改善策のひとつです。 嚥下訓練や食事介助、食事形態についてのアドバイスなどを受けられます。

まとめ

高齢者の食欲不振は、加齢による身体機能の低下や心理的要因、病気や薬の影響など、さまざまな原因が重なって起こります。 状態が長引くと、低栄養や脱水、転倒・骨折などのリスクが高まるため、早めの対応が必要です。 無理に食べさせるのではなく、調理方法や食事環境を見直し、本人が食べやすく楽しめる工夫を心がけましょう。

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