年齢を重ねるにつれて「最近、体重が増えてきた」「お腹まわりが気になる」と感じる人は多いかもしれません。特に高齢者になると代謝が低下し、 適正体重を維持することが困難になります。この記事では、高齢者の体重増加の原因やリスク、対策について解説します。自分自身の体重管理に役立てるのはもちろんのこと、身近に高齢者がいる人もぜひ参考にしてください。
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65歳以上の4人に1人が「肥満」

実は、肥満に分類される人は多くいます。特に、65歳以上の高齢者の場合、その割合はより大きくなります。 厚生労働省の調査によると、65歳以上の25.8%、つまり4人に1人が「肥満」とされています。男女別では、男性(65歳以上)の30.2%、女性(65歳以上)の22.0%が「肥満」と報告されています。 さらに、高齢者の肥満は、増加傾向にあることにも注意が必要です。

参考:令和6年国民健康・栄養調査結果の概要|厚生労働省

BMIを知っておこう

適正体重かどうかは、BMIが1つの指標になります。BMIとは「Body Mass Index」の略であり、体格指数と訳されます。 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では65歳以上の高齢者の場合、BMIは21.5〜24.9が適正とされています。

自分のBMIを調べるには、体重[kg]÷(身長[m]×身長[m])で計算してください。計算した結果、BMI25以上が「肥満」、逆にBMI20以下は「やせ」に分類されます。 ただし、BMIの数値だけで肥満かどうかを一概に判断することはできず、持病の状況や筋力・身体機能なども考慮することが大切です。

高齢者の肥満はウエスト周囲長やウエスト・ヒップ比も重要

高齢者の場合、肥満の基準は単純なBMIだけではありません。BMIのほかにも、ウエスト・ヒップ比も重要です。これは体重が適正であっても、内臓脂肪が蓄積している可能性があるためです。

具体的には、ウエスト周囲長が、男性で85cm、女性で90cm以上だと要注意です。ウエスト・ヒップ比は、男性で1.0、女性で0.9以上ある場合は、 内臓脂肪型肥満やメタボリックシンドロームの可能性があります。ただし、血圧・血糖値が安定していて筋力も十分な場合は、数値だけで判断せず、かかりつけ医に相談しましょう。

高齢者の肥満はサルコペニアと合併する場合がある

高齢者が肥満になると、サルコペニアと合併する危険性が高くなります。サルコペニアとは、加齢とともに筋肉量が減って、筋力や身体機能が低下する状態のことです。 肥満に筋肉の「やせ」が加わった「サルコペニア肥満」になってしまう可能性があります。

悪化すると、歩行速度が低下するなど日常生活にも影響を及ぼします。転倒によるけがや骨折のリスクもあり、場合によっては介護が必要な状態に陥る可能性があります。

なぜ太る?高齢者の肥満・体重増加の主な原因

高齢者は特に太りやすいとされていますが、それはなぜでしょうか。ここでは高齢者が肥満に陥る、主な原因を2つ解説します。

加齢に伴い内臓脂肪が増加する

高齢になるにつれて、内臓脂肪が増える傾向があります。高齢者になるほど皮下脂肪よりも内臓脂肪が増えやすくなりますが、代謝は低下します。体が思うように動かなくなって、運動する機会が減ることも要因の1つです。

また、BMIが低くてもウエスト周囲長が大きい「隠れ肥満」も、高齢になるにつれ増えていく傾向にあります。

生活習慣・食生活が乱れる

運動不足や食事の偏りなど、生活習慣が乱れると体重増加につながります。運動不足によって、消費エネルギーが減少し、筋肉量も減少します。それによって基礎代謝が低下し、さらなる体重増加の原因になります。 これらの要因は年齢とは関係なく、肥満の原因となり得ます。しかし、高齢者の場合は、生活習慣や食生活が乱れやすいため、特に注意が必要です。

好きなものや食べやすいものばかり食べる、間食が増えるなどの食事の偏りは、炭水化物や脂肪が増えやすくなります。必要な栄養素も十分にとれなくなってしまいます。

高齢者の体重増加による主な健康リスク

体重の増加が続くと、糖尿病や高血圧などの生活習慣病リスクが高まり、将来的な認知機能の低下につながる可能性があります。なお、高齢者では「やせ」の状態の方が死亡リスクや将来的な認知機能低下のリスクが高いという報告もあり、太りすぎ・痩せすぎ両方に注意しながら適正体重を維持することが重要です。

生活習慣病のリスク

高齢者の体重増加(肥満)を放置してしまうと、多くの生活習慣病のリスクが高まります。特に、体重増加と深く関連する生活習慣病は、高血圧や脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群、肥満低換気症候群、高尿酸血症、痛風などです。

内臓脂肪の蓄積による脂質異常症は、最悪の場合、脳梗塞のリスクもあり危険です。他にも、糖尿病のリスクも高まるでしょう。体重増加を抑えることで、さまざまな疾病のリスクを減らせます。

認知症のリスク

意外に思われるかもしれませんが、体重増加によって認知症に陥るリスクも上がります。肥満によって起こるメタボリックシンドロームは、 軽度認知障害(認知症の前段階)から認知症へと悪化させる可能性があります。また生活習慣病の1つである糖尿病や脂質異常症に起因する脳梗塞も、認知機能が低下する原因になり得ます。

認知症を発症すると、これまで通りの生活ができなくなります。場合によっては、介護が必要になってしまうかもしれません。高齢者が適正体重を維持することは、自分らしく長生きするために欠かせません。

BMIが低い「やせ」にも注意

高齢者の体重が「増えなければよい」というわけではありません。 適正体重を下回る「やせ」の状態にも注意が必要です。BMI20以下は「やせ」に分類され、その場合でも、さまざまなリスクがあります。次では、BMIが「やせ」のまま放置することのリスクについて解説します。

「やせ」の状態のリスク

まず「やせ」に分類される人は、低栄養である可能性が高いでしょう。これは身体に必要な栄養素が不足しており、不調になりやすい状態です。 もともと持っていた、基礎疾患が悪化する原因にもなり得ます。また、筋肉量が減少し、身体機能が低下する「サルコペニア」になる可能性もあります。

高齢者の体重を適正にするための対策

高齢者の体重を、適正な状態のまま維持するためには、食事と運動の両面からの対策が必要です。ここでは、それぞれについて解説します。

食事面での対策

食事の面からできる対策は、1日3食、規則正しく食べることです。たんぱく質、ビタミン、ミネラルを中心に、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。 炭水化物と脂肪は控えることで、しっかり食事をとっても、急激な体重増加を回避できます。また、塩分と糖分も控えめにしてください。

血糖値上昇をゆるやかにするため、食事の際はよく噛んでゆっくり食べるとよいでしょう。体重増加が気になるからといって、 やってはいけないのが「過度な食事制限」です。筋肉量が減ってしまうため、注意してください。栄養バランスのよい食事をとることが、適正体重への近道です。

運動面での対策

食事だけでなく、運動も必要です。有酸素運動と、筋力トレーニングの両方に取り組めるとよいでしょう。 有酸素運動はウォーキングなど、1日30〜60分を目安にしましょう。筋力トレーニングは、足腰を鍛えることを意識してください。スクワットや仰向けでのお尻上げなどがおすすめです。

「食楽膳」なら栄養バランスのとれた食事が届く

適正体重を維持することが重要ですが、高齢者の場合、買い物へ行くのもひと苦労です。そこでおすすめなのが、高齢者向けの食事宅配サービス「食楽膳」です。

「食楽膳」は、管理栄養士監修で開発された、栄養バランスのとれた献立が自宅に届けられるサービスです。メニューのバリエーションが豊富で、 塩分控えめメニューや、高たんぱくで栄養価にこだわった「食楽膳プラス」などもあるため、ぜひチェックしてみてください。

まとめ

高齢になるほど内臓脂肪がつきやすくなります。また生活習慣や食生活が乱れることも、体重増加につながります。ただし、高齢者の場合、体重が増えすぎることだけでなく、痩せすぎにも注意が必要です。BMIや体重の数値だけで健康状態を判断するのではなく、 筋力・栄養状態・日常生活の活動量なども含めてトータルで管理していくことが大切です。バランスのよい食事をとり、適度に運動することで、体重増加を食い止めましょう。

しかし、栄養バランスが偏らないように、毎日の献立を考えるのは困難です。そのような人は、ご紹介した「食楽膳」を試してみてください。噛みやすさ・飲み込みやすさで惣菜を選べる点も、ご高齢の方に最適です。詳細は、以下よりご覧ください。

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